みよみよの会とは、複雑で難解な茶の湯の巨大な知識体系を、7項目に分けまして、1年をかけて学ぶことができる講座です。
「看々﨟月尽(みよみよろうげつつくす)」という禅語から名を取りまして、「命が尽きていく瞬間をよく見よ」という意味から、茶の湯のことをひたすら丁寧に見つめる会です。
また、座学だけでなく、茶摘みや口切など、茶の湯にまつわる実習も予定をしております。
月に二度お集り頂く予定ですが、もし御参加頂けない会がございましたら、動画での配信ありますのでご安心ください。
四月開校を予定しております。
詳細は、また追って公開します。
以下、カリキュラムです。
『序』 基礎講座
●抹茶を知る
濃茶、薄茶、抹茶の製造過程、生産地、石臼、漢字の成り立ち、効能、茶摘、茶壷道中、口切、名残、団茶、モガ、様々な茶
●歴史を知る
茶の発見、茶の伝説、日本最初の喫茶、栄西がもたらした茶、栂尾茶園、闘茶、わびさび、喫茶が日本文化となるとき、茶の湯の完成、完成の変容、総合編集文化へ、町人茶道と大名茶道、幕末・茶家の墜落、煎茶の対等、新興財閥の好み、現代茶道
●道具を知る
道具とはなにか、オブジェ思想との対立、道具の名称、主道具、水屋道具、道具の歴史、道具の格、唐物・高麗物・国焼、道具に見出す境地、著名な道具、現代茶道具、拝見の方法・手取る
●料理を知る
会席料理と懐石料理の違い、食の歴史、もてなしの基礎・おしきせ料理、抹茶の前になぜ料理を食すのか、食事の作法、箸の使い方、三要点(喫煙・喫酒・喫茶)、会席料理の順番
●茶花を知る
茶花について(季の鑑賞)、華道との違い、花の歴史、茶花の一年間(冬・春・夏・秋)、利休の花、遠州の花、花入賞玩、花入の種類、禁花
●形式を知る
茶事について、茶会について、二刻の刻限、茶事の種類、形式を持つ意味、それぞれの部屋(寄付・小間・鎖の間・広間)の意味、喫茶と茶の湯、人生表現、境をまぎらかすとは
●思想を知る
喫茶、冷え枯れる境地、心の文、侘び寂び、変容の美、総合編集、取り入れる心、書き捨ての文、自己表現なき自己表現、禅と茶、朱子学、一座建立、独坐観念
『破』 応用講座
●抹茶を知る
中世の茶と茶園、世界の喫茶、初昔・後昔、白茶・青茶、碾茶、温度と量、各時代の喫茶の目的、茶の色、茶詰師、茶壷、詰客のこと
●歴史を知る
団茶から粉末茶に、粉末茶と闘茶、嵯峨天皇の茶園造営、担い茶屋、栄西が喫茶養生記に込めた想い、明恵上人と宇治茶、闘茶禁止令、達人・佐々木道誉、利休の師、利休と能、信長と堺、本能寺前夜、秀吉と宗二、織部と遠州、織豊時代の茶人たち、元禄時代と茶の湯、茶の湯から茶道へ、幕末の原点回帰、岡倉天心、教育の茶へ、戦後の家元制度、家元制度崩壊
●道具を知る
唐物、高麗物、国焼各々詳細、各道具の歴史、表装の種類、裂地、掛け軸の季節、君台観左右帳記、大正名器鑑、掛け軸の掛け方、箱の紐の結び方、茶器の茶の掃き方
●料理を知る
『喫茶式』から紐解く江戸の食材、400年前の食事のエピソード、口取について、果物、砂糖による菓子の変化、水栗を食す、包丁の話
●茶花を知る
茶花の文化史、漢方としての効能、花入の話、茶事ごとにふさわしい花、夜の花、禁花を生ける
●形式を知る
振る舞いについて、具体的実例、茶事の自然的要素、大勢で一つを共有する方法、共有する意味性、様々な創意工夫、名詞を動詞に、客の役割
●思想を知る
様々な茶人たちの思想、明治以後の茶人たちの思想、茶の湯と教育、家元制度、現代茶湯論、シュールレアリスムと茶の湯
『急』 実践講座
茶事を楽しむ